社内wiki(社内ポータル)の問題点とその対策

ひとり働き方改革
記事内に商品プロモーションが含まれていることがあります。

社内wiki(社内ポータル)を導入してもうまく浸透せず、結局、社内wikiを調べずに質問をしてくるということが起こります。

以下の状態は、社内wikiの浸透を妨げます。

  1. 記事が少ないから調べても出てこない
  2. 情報が探しにくい
  3. 最新情報が載っていない・情報が最新か分からない
  4. 記事が読みにくい・読み間違える
  5. 社内に「自分で調べる」という概念がが浸透していない

①~④は社内wikiをきちんと運用していくことで解決できます。⑤が一番根深い問題なのですが、工夫次第で少しはましになる(人数が減る)のではないかと思います。

私は社内wikiをWordpressで作成した経験があります。その時の工夫をご紹介します。おそらく他の社内wiki(社内ポータル)作成サービスを利用している場合でも参考になると思います。ぜひご参照ください。

課題①:記事が少ないから調べても出てこない

対策1:作成途中でも記事を公表する

ある程度、社内wikiに情報が掲載されていないと、そもそも社内wikiで調べようと思わないです。だから一定量の記事数は必要になります。

でも、そんなに簡単には記事数は増えないよ……。そう思うかもしれません。

作成中の記事を公表してしまえばいいのです。

作成途中の記事なんて、掲載されていたら困るのでは? と思うかもしれません。

けれども、それは違うのです。

例えば、何かトラブルが発生して、急遽他の人が業務を担当しなくてはいけなくなった時には箇条書きのメモでいいから欲しいのです。

間違っていることが掲載されていることは困るけども、箇条書き(見出し部分)しか書いていないメモなら役に立つのです。

作成中であることを明確にして投稿してしまいましょう。

作成中の記事を投稿する場合の注意点
  • 作成中の部分が分かるように、赤文字色で塗りつぶしを行う
  • 先頭に注意書きを記載する
    例:この記事は作成中です。赤文字の部分は入力途中です。

対策2:まとめ記事(概要)から作成する

  • 業務の流れを記載した記事
  • 年間スケジュール
  • 社内申請一覧

など、全体像が分かる記事をできれば先に作成しましょう。その後、各項目についての説明記事を作成していきます。

すべての詳細記事を投稿しようと思うと、どうしても一定の時間がかかってしまいます。そこで、まとめ記事を先に作成することで、業務の全体像だけでも調べられるようにしてしまいます。

このように作成していくことには次の利点がありますので、できれば挑戦してみてください。

  • 全体像が把握できる
  • 必要な記事数・進捗状況の見通しがつく
  • 業務フローの見直しになる

対策3:外部サイトへのリンクを貼る

全部自分たちで記事を作成しなければいけないと思い込んでいませんか?

例えば、ソフトの使い方や、契約書の押印方法など、既存サイトでわかりやすいサイトが有れば、そのサイトへのリンクを貼りましょう。

そうすることで、作成しなければいけない記事数を減らすことが出来ます。

課題②:情報が探しにくい

対策1:検索機能を付ける

検索機能を付けて、文字検索ができるようにします。

検索機能のイメージ図
検索機能のイメージ図

パソコンサイトの場合は、右上に検索窓が表示されるようにします(検索窓は右上についていることが多いので、右上に表示させておく方が気づきやすいので)。

対策2:目次を付ける

目次を表示させて、記事に何が書いてあるのか分かりやすくします。また、目次が有れば、閲覧したい箇所にすぐに飛べます。

≫Wordpress(テーマ:cocoon)をつくって社内wikiを利用する場合の設定方法は「cocoonを利用して社内wikiを作成時のおすすめ設定」をご参照ください。

対策3:まとめページを作る

  • 社内の手続き一覧
  • 年間スケジュール一覧
  • 新入社員が確認すること

など、同じ系列で情報をまとめて探しやすくします。(社内の手続き一覧についてはmuhiのポータルサイトが参考になります!)

WordPressで社内wikiを作成する場合は、上記のようなまとめ記事は固定ページで作成すると管理が楽になります。

対策4:カテゴリー設定に時間をかける

カテゴリー機能がある場合は、個々の記事を作成する前にカテゴリー(分類方法)を検討しましょう。

記事を書くたびになんとなくでカテゴリーを追加していくと、せっかくのカテゴリー機能が、逆に分かりづらい原因となってしまいます。

また、カテゴリーはある程度大雑把な分類にしてください。あまり細かく分けてしまうと作成者がカテゴリー設定をするのに悩む時間が発生してしまいます。

課題③:最新情報が載っていない・情報が最新か分からない

対策1:更新日を表示する

更新日を表示させることで、少なくともいつ時点の情報かが分かるようにします。

また、記事が更新日順になるように表示することで、最新情報がどの記事なのかを分かりやすくします。

≫Wordpress(テーマ:cocoon)をつくって社内wikiを利用する場合の設定方法は「cocoonを利用して社内wikiを作成時のおすすめ設定」をご参照ください。

対策2:更新ルールを決める

更新ルールを事前に決めておくことで、古い情報が残り続けることを防ぎます。

おすすめの更新タイミング

  • 法律改正・社内規則改定・商品情報変更時
  • 退職・引継ぎ時
  • たまたま間違いを見つけたとき

対策3:タグをつける

記事作成時には、社内規則名や商品名をタグ付けします。

それらに改定があった場合は、タグで検索することで、修正が必要な記事を一覧にすることが出来ます。

課題④:記事内容が読みにくい・読み間違える

対策1:表示内容を減らす

特にWordpressで発生しがちなのですが、不必要な情報が表示されていませんか?

情報が多ければ多いほど肝心な情報が読み飛ばしされてしまいます。余計な情報は表示されないようにしてしまいましょう。

対策2:1文を短くする・箇条書きを利用する

次の例文を読んでください。

例1:

エクセルAを開いて、「データ」シートを選択して、商品名の列に発注した商品の名前を、個数の列に発注した個数を、単価の列に単価を入力します。

例2:

  1. エクセルAを開く
  2. 「データ」シートを選択する
  3. 商品名の列に発注した商品の名前を入力する
  4. 個数の列に発注した数を入力する
  5. 単価の列に発注した単価を入力する

行数は多くなりますが例2の方が読みやすかったのではないでしょうか?

1文はできる限り短くした方が伝わります

手順説明の場合は番号付きの箇条書きを利用がおすすめです。また、箇条書きのを利用すると指差し確認ができるようになるというメリットもあります。

対策3:説明画像を多めに掲載する

説明画像はこういうのです。

説明画像のイメージ
参考画像

パソコンの操作画面や、機械操作は画像が多めに入っている方が当然、分かりやすくなります。

紙のマニュアルと違い、社内wiki(社内ポータル)は印刷スペースの関係で画像載せれません……ということがないはずなので、迷ったら載せる!ぐらいの方がいいでしょう。

対策4:5分以内で読める文章量にする

長すぎる説明記事は途中で読むのがおざなりになってしまいます。できれば5分以内で読める文章量にしましょう。

対策5:補足情報は隠す

例えば、下記のような文章は毎回読む必要はありません。

  • なぜこの工程が必要なのかの理由
  • イレギュラー発生時の対応方法

それらの文章は必要な時のみ読めるようにして、絶対に読まなければいけない文章を減らします。

減らす方法は、

  • 説明してしている別記事にリンクで飛ばす
  • アコーディオン(トグルボタン)を利用する

などがあります。

クリックしないと、この部分は見えません。イレギュラーの対応方法の説明や分岐説明時に利用すると便利です。

課題⑤:社内に「自分で調べる」という概念が浸透していない

100%の人が自分で調べて解決してくれるようになるのは無理です。諦めてください。

対策1:質問に回答するときは、社内wikiのURLを添付する

質問があったときは、

  • 簡潔に回答して
  • 詳しくはここみてくださいね~と社内wikiの該当ページを送る

何度もこのやり取りをすると、自分で検索してくれる人が出てきます。

自分で検索してくれなくても、「このページ見て、分からなかったところ聞いて~」の方が回答にかかる時間が少なくなります。

対策2:申請書データを社内wikiからダウンロードできるようにする

出張申請書、慶弔休暇申請書などの各種申請書を社内wikiからダウンロードできるようにすると、少なくともデータを取得しに訪れてもらうことができます。

まとめ

以上、社内wiki導入を阻む課題の対応策でした。ご参考になれば幸いです。

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